食のコラムVOL.8「カレイのおはなし」

北海道の魚たち

北海道を代表する魚といえば何でしょう?やっぱり鮭?それともほっけ?真だら?ニシン?・・・その他日本各地で獲れるので割と年中見かける魚のひとつにカレイがありますが、なんとこのカレイも漁獲量は北海道が日本一!さらに種類も豊富で北海道で獲れるものだけでも40種類くらいあるとか。水揚げされる場所によって旬が違いますが、北海道のカレイは冬に旬を迎えるものが多いようです。そこで今月はカレイのおはなしを。

キスとカレイ

稚魚から成長過程のカレイ、驚愕!

「左ヒラメに右カレイ」と目の位置を表現した言葉がありますが、この目の位置、稚魚の時は両方に付いていることをご存知ですか?実は生まれて10日目くらいまでは普通の魚の姿をしており、目の位置も左右に付いています。それが成長と共に体が変形し、次第に浮袋もなくなり平たい形になっていくため起こしていられなくなるのです。つまりその過程で片方の目が頭頂部を通って移動しヒラメは左へ、カレイは右へ両目が位置するようになるのです。ちょっとオカルトですがおもしろいですね。砂地の海底で虫や小魚を食べて暮らしているので敵に襲われないよう砂模様の体をしています。生き物の生態はやはり理に適っていますね。

砂の中に潜むカレイ

カレイのビタミンパワー

白身魚のカレイは低脂肪、高たんぱく質なのはもちろん、三大栄養素をエネルギーに変えるビタミンB2や骨や歯の成長を助けるビタミンD、成人病予防のタウリンが特に豊富!また抗酸化作用のビタミンAやE、疲労回復のビタミンB1、貧血予防のビタミンB12と他のビタミンや含まれています。栄養豊富で消化がいいので離乳食や病人食にも適しています。煮ても焼いても揚げても美味しいカレイ。この時期おすすめです!

カレイの甘酢あんかけ



 おはなし/一瀬美絵