食のコラムVOL.21「小豆のおはなし」

3月は和菓子の月?

3月といえば桃の節句にお彼岸。どちらもあんを使った和菓子を食べる習慣がありますね。桃の節句には桜餅。そしてお彼岸にはおはぎ(ぼたもち)。また3月は卒業式もあり、卒業生には紅白饅頭を配る学校もあるでしょう。このように3月は年中行事の中でもあんの消費量が多い月と言ってもよさそうですね。

小豆といえば十勝産、その理由は?

 あんの原料は小豆。その生産量は北海道がダントツの日本一で全国シェアの9割以上を占めており、さらにその3割が十勝産です。十勝地方は地域自給率1,100%ともいわれるほど多くの農畜産物が生産されていますが、北海道の中でも特に農作物にも畜産物にも適地とされるその理由の一つは広大な土地。そしてもう一つは昼夜の寒暖差があります。この寒暖差、実は小豆にとっても美味しくなる秘訣なのです。小豆は昼の暖かさで栄養を作り、その栄養は夜の寒さで糖化します。つまり寒暖差が大きいほど甘くて美味しい小豆ができるそう。また水はけのよい火山性の土壌であること、農家の方たちの知恵により同じ畑で作り続けない輪作栽培をしていることなど、日本中の美味しい和菓子店で使われている十勝産小豆には様々な理由があるのですね!

小豆の効能

 小豆には女性には嬉しい効能がいっぱい!まず小豆に含まれるポリフェノールは抗酸化作用があり活性酸素を除去してくれる効果、またカリウムは余分な塩分をとともに水分を排出するのでむくみの解消に血圧も下げる効果あり。また小豆は食物繊維が豊富なので便秘予防だけでなく、血中コレステロールを下げてくれます。砂糖入りの小豆はカロリーがあるので食べすぎには注意ですが、程よく上手に取り入れたいものですね。   おはなし:一瀬美絵

蒸し器がなくても手軽に作れる「赤飯」レシピ
女性を応援するマガジン「ノンルージュ」2024年3月号に掲載