6月といえば運動会
爽やかな季節、6月。北海道は運動会の季節ですね。子どもたちがまだ小学生の頃、我が家の運動会のお弁当の定番はいなり寿司でした。普段の食卓のメニューというよりはどちらかというと外で食べるお弁当のイメージのいなり寿司ですが、それはおにぎりのように箸を使わず手軽に食べられるからなのでしょうね。
いなり寿司の由来
いなり寿司はそもそも稲荷神社でお祀りされる「稲荷神」に捧げるお供物なのだとか。その由来は諸説ありますがその一つをご紹介します。稲荷神の稲荷は「稲が成る」、つまり農耕の神様。作物を食い荒らすやっかいなネズミを神の使いである狐が捕食してくれるため、狐は畑の守り神、とされました。そこで稲荷神社には狐も共にお祀りされ、狐の好きな油揚げお供えされるようになった、という言い伝えがあるようです。のちに農耕の神である稲荷神が飯をもたらした、とのことから油揚げに酢飯を詰めたいなり寿司となった、とされています。いなり寿司にはこんなに深いエピソードがあったのですね。ちなみに「おいなりさん」というのは稲荷神社を親しみ込めて呼ぶ愛称のことで、転じてお供物であるいなり寿司もそう呼ばれるようになったようです。
いなり寿司の栄養
いなり寿司はなんと人間に欠かすことができない炭水化物、脂質、タンパク質の三大栄養素が勢ぞろい!エネルギー源であるご飯だけでは足りない必須アミノ酸を大豆製品である油揚げが補い、栄養バランスを整えてくれるのです。油揚げには抗酸化作用や糖尿病改善に効果のある大豆イソフラボン、そして酢飯の酢には血糖値上昇の緩和、疲労回復に効果あり。簡単に作れて栄養バランスのいいいなり寿司を持って行楽に出かけませんか?(おはなし 一瀬美絵)