秋の味覚、さつまいも
秋になると様々な場面で登場するかぼちゃやさつまいも。今の時期、これらを使った期間限定のスイーツやデザート系ドリンクを目にしますね。北海道生産量第一位のかぼちゃに対し、さつまいもは冷涼な北海道では栽培が難しいとされてきましたが、近年少しずつ生産量が増えてきています。今月はそんなさつまいものおはなしです。

なぜ北海道でさつまいも?
道農政部のホームページによると、実は1948年の農水省の栽培のデータにはわずかながら北海道のさつまいもの栽培が記録として残されていたそうです。しかし1964年には栽培面積はゼロになり、2005年に栽培が復活。少しずつ全道各地まで拡大し、今後も栽培が拡がる見込みであることが書かれていました。ではなぜそんなに拡がったのかというと、やはりこれは温暖化の影響によるもの。北海道でも多くの地域で栽培に必要な積算気温2,400℃が確保できるようになったことが一番の理由だそうです。温暖化、と聞くとあまり良いイメージはないですが、北海道でも美味しいお米が作られるようになったのと同様、かつては作ることができなかったものが可能になるなど、新たに産地が拡がるという面もあります。
北海道のさつまいもの品種
北海道のさつまいもは、ホクホク系よりしっとり系になると言われています。昔ながらの紅あずまは本来ホクホク系ですが、北海道ではしっとり感も増してバランスが良く、もともとしっとり系の紅はるかやシルクスイートは寒い北海道で育てることで、より甘味が増すのだそう。最近では「由栗いも」という由仁町と栗山町の若手生産者が作る、ねっとり滑らかなさつまいももあります。みなさんも北海道で育ったさつまいもで実りの秋を愉しんでみませんか? おはなし 一瀬美絵



