VOL.35「醤油のおはなし」

日本の基礎調味料、醬油

夏になると食べたくなるもの。みなさんは何を思い浮かべますか?そうめんや冷やし中華、ところてんなどのさっぱり系?それともガツンと焼肉?やはり暑いが故の食べ物ではないでしょうか。その時に活躍する調味料といえば、共通するのが醤油。7月の土用の丑の日に食べるうなぎの蒲焼も醤油ベースの甘辛だれですね。食欲の落ちる時こそ日本人は基本の味を求めるものなのでしょうか。

醤油の歴史

あまりにも身近すぎる基礎調味料ですが、それもそのはず、醤油は日本独自に造り上げられたものなのです!日本人が海外にしばらく滞在すると「醤油を舐めたくなる」というのはよく耳にするフレーズ。それだけ日本人にとって醤油はなくてはならないものなのですね。

醤油のルーツは食物を塩漬けにした保存食、古代中国の醤(ジャン)が始まりだとされています。それが日本に伝わり、穀物を使った醤(ひしお)と呼ばれる調味料が造られました。大豆を原料とした醤が造られたのは奈良時代。その後、いまの醤油の原型が鎌倉時代に和歌山県で生まれ、「醤油」と呼ばれるになったのは室町時代といわれています。

道産素材の醤油も

醤油の原料は大豆・塩・小麦。大豆を蒸し小麦を炒り、麹を作って塩水を仕込み発酵させる、いわば発酵食品。実は北海道にも醤油メーカーがたくさんあります。地産地消を考え大豆や小麦を北海道産にしたり、醸造期間を長くしてよりコクとまろみを出すなど、こだわりを持って製造されているメーカーさんも。スーパーに行くとたくさんの醤油が所狭しと並べられていますが、いろいろ手に取ってその醤油の特徴を見るのもおもしろいですよ。ぜひ北海道生まれの醤油も探してみてくださいね! おはなし 一瀬美絵