食のコラムvol.27「地産地消のおはなし」

令和の米騒動?!

待ちに待った新米の季節!今年のお米の大幅な値上がり消費者には痛いものがありますが、一時は店頭から消え、困った方も多いのでは。そもそもは平年並みの作況とされていた昨年のお米が記録的な猛暑により品質が低下し流通量が減ったところにインバウンドの回復や、地震に大型台風といったことから起こる消費者の買いだめも重なり、需給のバランスの崩れたことが要因とされています。

食料自給率って?

 ところで日本の食料自給率をご存知ですか?国内で私たちが食べている食料のうち、国内で作られた割合を示す数字のことで、いま日本の食料自給率は38%。つまり日本で作られていても原料が輸入である場合が多く、約6割を輸入に頼っているということになります。1960年代には約8割もあった自給率。この頃の自給率の割合の半分以上はお米でした。しかしその自給率が半分になってしまった原因の一つは食生活の欧米化です。パンや麺の原料の小麦、また牛乳乳製品、肉類の家畜の餌、油の原料はほぼ輸入。しかし世界情勢や気候変動などの影響を受けやすく価格や数量が不安定です。同じ日本でも米不足になるのですからなおさらですね。

日本の農業を守ろう!

いま地産地消の大切さが謳われています。輸入原料が軒並み高騰し、私たちの家計を圧迫し続けているのと同じように、農家のみなさんも生産コストの上昇で経営が厳しい状況です。でも高いからと買わなければ農家さんは作り続けられません。持続可能な食と農を守るにはまずは地域のものを食べること。いつも同じように同じだけ。北海道は自給率200%ですから。新鮮で流通費用も環境負荷も抑えられる地産地消で北海道の、ひいては日本の農業を応援しましょう!(おはなし/一瀬美絵)